月経(生理)の痛みがつらいときは、どうしたらいい?
「生理痛は、がまんするもの」
「痛み止めはくせになるから飲まない方がいい」
と思っている方はいませんか。
そんなことはありません。
痛みがあれば、対処しましょう。
「痛い」は、カラダが発する大切なSOSサインです。
月経が痛みを伴いがちなワケ
月経時、子宮は収縮して月経血を子宮外へと押し出します。
子宮は筋肉でできているので、筋肉がギューッと収縮して血が出ていくのです。この筋肉の収縮によって、痛みを感じることがあります。
また、月経血が通る子宮の入り口は非常に細くなっています。
細いところを血がいっぺんに通ろうとするので痛みが出やすいのです。
そして、月経血にはプロスタグランジンという物質が含まれています。
プロスタグランジンとは、痛みの原因になる物質です。
つまり、病気がなくても月経痛(生理痛)は起こりうるものです。
人によっても違い、個人差があります。同じ人でも、年齢や時期によって変化します。
しかし、月経の痛みそのものは必要なものではありません。
月経期をなるべく快適に過ごすために、痛みがあれば対処しましょう。
痛み以外の症状
月経期には、お腹の痛み以外にも以下のような症状が出ることがあります。
- 吐き気や嘔吐
- 頭や腰の痛み
- 下痢や便秘
- 失神、立ちくらみ
これらの月経に伴う症状がつらい場合を月経困難症と言います。これらの症状も、痛みと同様、我慢せずに対処しましょう。
お家でできるセルフケア
月経中にできること
- お腹を温める
- カイロや湯たんぽを使う
- 下着や服装で温かくする、冷やさない
- お風呂につかる
- 疲れをためない
- 睡眠をしっかりとる
- 予定を詰め込み過ぎない
- 痛み止め(鎮痛剤)をのむ
- 我慢せずに、早めに服用する
月経期間以外もしてほしいこと
- 朝ごはんを毎日食べる
- 定期的に運動をする
産婦人科を受診する目安
上記のセルフケアを行っても痛みなどの症状がつらいときは、産婦人科を受診しましょう。
- 痛みが強くて市販のお薬が効かない
- 学校や仕事を休んでしまう
- 起き上がれなくて何もできない
…そんな月経は嫌ですよね。
我慢しないで、産婦人科で相談しましょう。
そこまで辛くないと感じていても、今までより痛みなどの症状が強くなってきた場合も受診の目安です。
産婦人科で受けられる治療法
- 痛み止め(鎮痛薬)を飲む
- ホルモンの薬を飲む:LEP製剤などを使って、月経をコントロールします。
- 漢方薬や筋肉の収縮を抑える薬を飲むこともある
- 痛みの原因になる病気の治療:痛みが強い場合には、その原因となる病気が隠れていることもあります。病気が見つかれば、その治療を行います。