すべての子どもたちに、性教育を届けたい~聾学校で性教育講演を行いました~

girl in red and white plaid shirt holding a doll

2月28日、京都府舞鶴市になる京都府聾学校舞鶴分校で、小学部4、6年生を対象とした性教育講座をしました。

性と生殖に関する健康と権利(SRHR)を守るためには、小さな頃からの包括的性教育が欠かせません。
理想は、すべての子どもたちが適切な時期から適切な性教育を受けられること
そのためにも、少しでも多くの学校で充実した性教育が行われることを願いつつ、ご協力できる機会があれば積極的にお話をしに行っております。

また、普通学級はもとより特別支援学校や学級に対しても、子どもたちの特性や発達に合わせた性教育が必要です。
今回、ご縁に恵まれて聾学校で性教育をする機会をいただきました。
今後もこのような機会を増やし、より多くの子どもたちに必要な情報とスキルを伝えていきたいと考えています。

性教育にも情報保障を

以前から、MimosaのYouTubeチャンネルでは情報保障のための取り組みを行っています。
取組の内容については、以前ご紹介しました(→情報保障のための取り組み)。

聾学校の子どもたちは、それぞれが聴こえに課題を持っています。
私の手話レベルは、まだまだ。それでも、学校の先生方のご協力により、子どもたちに概ね理解してもらえたようです。

大切な性教育。
しっかり身に付けるためには、自分が理解できる言語で自分が理解できるような説明をしてほしいですよね?
これからも、子どもたちがもっと理解しやすい授業を展開できるよう、努力を重ねていきたいと考えています。

赤ちゃん人形を抱っこしたよ!

授業の内容を少しだけご紹介しましょう。

小学部4年生も、学校であらかじめ第二次性徴について学んでいます。まず、その復習をしました。
保健の先生からも丁寧な授業があったようで、体の変化や月経についてどんどん答えてくれます。

おとなの体に変化するのは、赤ちゃんを育てられるようになるためと学んだうえで、赤ちゃん人形を抱っこしてもらうことにしました。

「重い!」「大きい!」
などと言いながら、恐る恐る抱く子。
人形を見る目も優しく、あやすように抱く子。

赤ちゃんが生まれる時は、出てくるところがお腹からだったりお股からだったり、時間がかかったりすぐだったり、いろいろです。それでも、みんな今こうして元気に生きてるのは、最初に頑張って泣いて呼吸を始めたからなんだよ。
この想いが伝わってくれたことを願っています。

小学部6年生には、「性」やプライベートゾーンについてもお話ししました。
自分や相手の体を大切にするために、どうすればいいのか。しっかり自分の言葉で説明できる姿はとても頼もしく思えました。

子どもたちへの性教育は、毎回そうですが、自分が教えているようで子どもたちにも多くのことを学ばせてもらいます。
今回、この貴重な機会を与えてくださった京都府聾学校舞鶴分校の先生方、そして子どもたちに感謝の意を表します。ありがとうございました。