月経が大切な予定にかぶりそうなときは、どうしたらいい?
月経(生理)の時期は、痛みがなくてもトイレのことを気にしたり、下着が汚れないか心配だったりしますよね。少し憂うつな気分になるかもしれません。
楽しいはずの旅行やベストな状態で臨みたい試験に、月経の時期がかぶってほしくないですよね。
大人でも同じです。長時間の移動や結婚式などの大切な行事には重なってほしくありません。
そんな時には、どうしたらいいでしょうか。
月経の予定はずらすことができます。「月経移動」と言います。
産婦人科を受診して相談しましょう。
どのようにずらすのか、産婦人科にはいつ頃受診すればよいのか、動画で解説しています。
月経を移動させるには
月経を移動させる場合には、卵巣が出す女性ホルモンを含んだお薬やピルを飲みます。
薬を飲むことで、月経前の黄体期と同じホルモンバランスにします。
飲んでいる間は月経前の状態が続くので、基本的に出血しません。
飲み終えるとホルモンの量が減り、2~5日後に月経が始まります。
途中で飲み忘れがあったりすると、うまくいかないことがあります。
月経を早める
排卵する前から薬を飲み始めます。
10日ほど服用してから飲むのをやめると2~5日後に月経が始まります。
飲み終えてから月経が始まるまでの日にちにばらつきがあり、うまくいかないことがあるかもしれないデメリットがありますが、月経が来てほしくない期間にお薬を飲む必要はありません。
旅行で薬をなくしたら心配、飲み忘れが心配、飲んでいる最中の副作用が気になるという方にはおススメです。
月経を遅らせる
ふだんの月経が順調であれば、本来の月経が来る日の数日前から薬を飲み始めます。
来てほしくない期間中、薬を飲み続けます。飲み終えてから2~3日後に月経が始まります。
来てほしくない期間に薬を飲む必要があるというデメリットがありますが、飲んでいる間は月経が来ないというメリットがあります。
より確実に月経をずらしたい方や次の月経の予定がもう近いという方にはおススメです。
いつ産婦人科を受診すればいいの?
早めるためには、ずらしたい月経の前の月経が始まったら受診しましょう。
月経を遅らせるためには、遅くてもずらしたい月経が始まる1週間前には受診しましょう。
月経が不順な場合や月経とかぶりたくない予定がたくさんある場合には、早めに産婦人科を受診してどのように調整するか相談することをお勧めします。
副作用はあるの?
女性ホルモンの薬を飲むことになります。
頻度は高くありませんが、副作用が出ることがあります。
- 吐き気・嘔吐
- 食欲不振
- 頭痛
- 乳房痛
- むくみ、体重増加
- 発疹
などの副作用が報告されています。
また、これらの副作用より稀ですが、命にかかわる可能性がある副作用として血栓症があります。
血栓症が起こったら、脚の痛みやむくみ、腫れ、激しい頭痛や息切れ、急にものがみえにくくなる、息苦しくなるなどの症状が出ます。その場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
なお、ホルモンのお薬を一時的に服用しても、将来の妊娠しやすさには影響しません。
お薬を飲み終わった後の月経以降も、今までどおりの周期のままです。
ただし、妊娠の可能性がある場合や授乳中は飲まない方がよいとされています。
他にもお薬が飲めない病気などがありますので、産婦人科医と相談してください。
毎月の月経がつらかったら…
大切な予定にかぶらなくても、毎月の月経がつらいと感じてはいませんか。
月経のつらさは、お腹の痛みだけではありません。
月経の量が多い、期間が長い、周期が乱れている、お腹が痛い、頭が痛い、腰が痛い、気持ちが悪いなど、月経に伴う症状はさまざまです。
その症状が日常生活に支障をきたすなら、それは「月経困難症」です。
「月経困難症」や「月経痛」には、その原因となる病気が隠れていることがあります。
明らかな病気がなくても、これらのつらさは治療で軽くすることができます。
産婦人科を受診して、相談してみましょう。
私たちMimosaは、月経でつらい思いをしている女性が、少しでも快適な毎日を過ごせるようになることを願っています。