性について教える、第一歩(その2)
11月12日、14日に開催された性教育講演が終了しました。
どちらの講演でも、お越しくださった皆さんが熱心に聴いてくださいました。ありがとうございます。
前回に続いて、実際にお受けした質問の回答をご紹介していきます。
今回は、プライベートゾーンに関する質問です。
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子どもがキスをしようとしてきます。私はしたくないのですが、どう答えればいいですか?
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「私はしたくない」とご自分の気持ちを伝えればいいですよ。
そして、お子さんへの性教育のきっかけにしましょう。伝えたいことは、次の3つ。
- 口は、胸や性器とともに「プライベートゾーン」です。からだの大切なパーツです。相手のプライベートゾーンに触れるには、相手の同意が必要です。
- キスのような性的行為には、お互いの同意が必要です。相手に「してもいい?」とたずねましょう。
- 「してもいい?」と聞いたら、望まないときは「いや」と答えましょう。
そして、「いや」がお子さんのことが嫌いだからではないということも、きちんと伝えましょう。
「私は、あなたのことが大好きだけど、キスじゃなくてギューってしたいな」「今は(ここでは)キスしたくない」など、ご自分の正直な気持ちを口にしてみましょう。
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子どもが性器いじりをして、勃起した状態を見せてきました。どう反応したらいいですか?
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まず、性器をさわっていることの原因として、性器に何らかのトラブルを抱えていないかを確認しましょう。「痛いの?かゆいの?」などと聞いてあげてください。
トラブルがないようなら、プライベートゾーンを触ること、見せることに関する性教育につなげます。伝えたいことは、次の3つ。
- 性器は、「プライベートゾーン」です。からだの大切なパーツです。自分で触ってもかまいませんが、清潔な手で触るようにしましょう。性器を清潔に保ちましょう。
- プライベートゾーンを他人に見せてはいけません。自分のプライベートゾーンは、安全な場所に一人でいる時に、見たり触ったりするようにしましょう。もし、プライベートゾーンで気になることがあって、保護者などに見てほしいことがあれば、「見てくれる?」と確認しましょう。
- 陰茎(おちんちん)は、触ったりして刺激を加えると勃起して固くなります。気持ちいいと感じるかもしれません。それは、人間の体として自然なことです。ただ、強すぎる刺激を加えるのは良くありません。優しく触るようにしましょう。
お子さんが自分の性器に興味を持つのは自然なことです。触ったら大きくなることにびっくりしたりおもしろいと感じたりするかもしれません。そのこと自体を否定しないでください。
また、性器を見せてくるのも、大人の反応をおもしろがっているだけのことがあります。怒ったり、「汚い」と言ったりせず、上記のことを冷静に伝えましょう。
口、胸、性器、お尻は「プライベートゾーン」です。プライベートゾーンは、命と心に深くつながっている大切なところです。
プライベートゾーンはどこか、大切であるということはどういうことか、そして、大切にするとはどうすることなのか、具体的に伝えましょう。
伝える際には、私たちMimosaのYouTubeチャンネルの動画も参考になさってください。