5月5日は、子どもの日
緊急事態宣言が延長される見通しとなりました。
外出自粛の期間が長くなり、大人にとっても子ども達にとっても、ストレスを上手にコントロールしていく必要が高まっています。
特に子供たちは、自分自身のストレスに気付かないまま心身の変化を起こすことがあるので、気を付けてあげましょう。
国連児童基金(UNICEF)による、子育ての6つのヒント
UNICEF(ユニセフ)は、世界中の子ども達の命と健康を守るために活動する国連機関です。
新型コロナウイルス感染症の影響は、世界各国の家庭にも及んでいることを受けて、学校の休校や在宅勤務、外出自粛など、これまでと違う日常において、子育てに関するヒントを発信しています。(参考:新型コロナウイルス危機下で、子どもとどう向き合う?ユニセフの子育て6つのヒント)
ここでは、そのポイントをご紹介します。
1対1の時間をつくろう
ほんの短い時間でかまいません。
子どもと1対1で向き合う時間をとりましょう。
話をする、歌を歌う、一緒に散歩する…。
今の環境でできることを探してみましょう。
子どもに何がしたいのかを聞いてみましょう。
それは、子ども達が、愛され、安全で、大切に思われていると感じることのできる貴重な時間になります。
ポジティブでいよう
子どもに何をすべきかを伝える際は前向きな言葉を使いましょう。
例えば、「散らかさないで」ではなく、「服を片付けてきれいにして」といったように。
よくできた時は褒める。感謝する。
そうすれば、子ども達は動いてくれます。
決して、暴力や恐怖で何かを強制させてはいけません。
日常を整えよう
新しい生活環境になり、日常のリズムが崩れてしまいがちです。
おおまかなものでかまわないので、一定の日課を設けましょう。
学校の時間割のように、決められたことをする時間と自由時間に割り振りましょう。
子どもが自分で決めると、より守りやすくなります。
時間割の中に、ぜひ入れていただきたいもの。
それは、運動する時間。
そして、子ども達が責任を持ってする仕事。
1日の最後に、振り返りをしましょう。
よくできたことやうまくいったことなど、ポジティブなことを見つけて評価しましょう。
子どもが誤ったふるまいをしたら
子どもたちが誤った行動をし始める前に止めましょう。
誤った方向とは違うものに、子どもたちの注意を向けるようにします。
自分の感情もコントロールしましょう。
怒鳴りたくなってしまったら、ゆっくりと5回深呼吸。
落ち着いて対応しましょう。
ストレスとうまく付き合おう
ストレスを感じているのは、子ども達だけではありません。あなただけでもありません。
世界中の多くの人が同じ恐怖を抱えています。
自分の気持ちを話せる相手を見つけましょう。電話やメール、安全な方法で連絡を取り合いましょう。
不安が増大するものから遠ざかりましょう。SNSも、例外ではありません。
ストレスを軽減する方法は、たくさんあります。
どれが良いのかは、人によっても状況によっても異なりますが、いくつか知っておくと役に立ちます。
1日1分の瞑想を
おすすめの方法をひとつご紹介しておきます。
それは、瞑想です。
難しく考える必要はありません。特別なものも必要ありません。
余裕があれば、静かなところで座って行いましょう。
鼻からゆっくり息を吐きます。
吐ききったら、鼻からゆっくり息を吸います。
これを繰り返します。
いろんな考えや思いが浮かんできたら、自分の鼻に意識を集中させましょう。
スーッ、スーッ。
長い時間する必要もありません。
でも、毎日、続けてみてください。
新型コロナウイルスについて話そう
新型コロナウイルスの情報は、テレビにもネットにもあふれています。
子ども達の前で秘密にしたり沈黙したりするのではなく、オープンに話してみましょう。
大切なのは、子ども達が自由に質問できること、そして、正直に答えること。
「わからない」と答えても構いません。一緒に学ぶ機会してください。
ヒーローは誰かをいじめたりしません。
感染した人、感染した人のために働いている人、弱い立場にある人に思いやりを持つことを伝えましょう。
最後に、子ども達が元気であるかを確認します。
そして、楽しい気持ちで終えましょう。
子どもの日に、子どものために
最後に、子どもの権利条約をご紹介しておきます。
子どもの権利条約は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。
18歳未満の児童(子ども)を権利をもつ主体と位置づけ、おとなと同様ひとりの人間としての人権を認めるとともに、成長の過程で特別な保護や配慮が必要な子どもならではの権利も定めています。
1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しています。
「子どもの権利条約」 一般原則
・生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。
・子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)
子どもに関することが行われる時は、「その子どもにとって最もよいこと」を第一に考えます。
・子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。
・差別の禁止(差別のないこと)
すべての子どもは、子ども自身や親の人種、性別、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。
世界的にも、日本国内においても、まだまだ多くの課題が残っています。
詳しく知りたい方はUNICEFの該当サイトをご覧ください。
5月5日は、「子どもの日」です。
行楽地へ出かけることもお友だちとの遊ぶこともままならない大型連休となりましたが、子ども達の健やかな成長を願う「子どもの日」の意義は、いつも以上にしっかりと再確認しておきましょう。